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ミタコトナイ・ハツタイケン

絶賛稽古中の鈴木区『ヒーローアゴーゴー!』

昨年6月に上演した『屋上編』は僕は声だけの参加なので、稽古としては新作の『遊園地編』のみの参加なのですが……他団体の稽古というのは実に面白いです。

どこの劇団にもだいたい演出家がいるわけで、その演出家のプランに沿って稽古をするわけです。
モノヅクリという意味でいえば声優というお仕事も同じく芝居であるわけで、同じことがいえます。
一番の違いは稽古(テスト)の時間が短いことですかね?
声の仕事の場合…短いとぶっつけで収録したりしますしw


そんな中鈴木区さんは当然主宰・鈴木智晴くんの劇団なわけで、彼のプランに沿って稽古を進めていくわけです。
そして彼は脚本家でもあるので…書いてる人間としての『狙い』もあったりして、より細かく役者に指示を出す瞬間もあります。
…とかいいながらラフに作ったりもするんですがw
今回はその『ラフ』な方のお芝居の作り方が新鮮だったよ、という話。


普通稽古ってどう行うと思います?
はじめにまず読み合わせをして、台本持って立ってみて動きや流れを作って、セリフが入ってきたら台本を離してより細かく演技プランを作っていく…と、まあだいたいこんな感じだと思うんですが。
もちろん鈴木区さんもコレに則ってはいるのです。…が。
先日の稽古はちょっと違いました。

もともと鈴木区さんで驚いたのは、みんな台本入れるのが早いことだったんですが、その日はいきなり智晴くんが

「エチュード形式の稽古はじめまーす」

と言い出したのです。
皆さんもそうだと思いますが僕も耳馴染みのない言葉だったので(…ん?)と思ってたんですが、聞いたところによるとこの前日の稽古でまさにそういった稽古をやってたらしく。
それがすごく良かったというか…智晴くん曰く「見えた」んだそうでw
それを今回もやってみようじゃないかという試み。

何をやるのかといえば台本を離して、シーンの始まる5分前の状態から芝居を始めてみる、というもの。
僕等が演じているキャラクターとはいえ役も生きてる、と考えれば当然彼らにもその『芝居が始まる前の時間』があるわけで。
台本で切り出した一部の時間だけでなく、そこに至るまでの時間を作ってみようじゃないか、という話。
可能ならばそのまま台本の流れに入っていって、今作った流れを汲みつつざっくりで良いからセリフ言ってみようぜ、みたいな。
普通に台本通りセリフを喋ることが球を投げる『ピッチャー』だとしたら、セリフに縛られず球を取る『キャッチャー』になってみよう、みたいな?
……わかります?w


これが非常に斬新でセンセーショナルな稽古だったんですね…僕にとっては。

それをやることによって役と役との関係性が見えてきたり、自分の演じているキャラクターの性格が浮き彫りになったり。
『役を掴む』『関係性をつかむ』のにすごく良い稽古方法だなー、と。
まずエチュードから入って、感情を追っかけつつセリフは意味合ってればいい、くらいのざっくり加減で稽古を進めると、今まで『セリフに書いてあるから』やってたおかしなムジュン点にも気づいたりして。
こちらとしても実際に体も感情も『動く』ことで見えてくる新事実があったり、智晴くんも実際に『動いてもらう』ことで見えてくる新たなポイントもあるらしく、みんなが続々新しい何かを手に入れるという…すごい稽古方法。

こいつはすごいぜ……と思ったんですがコレってすげー問題点が一個あるんですよ。
これをやるには、そもそもセリフとか流れが入ってないと無理なんですw
こいつはキツイぜ…僕、まだそんなにセリフ入ってないw

もちろん僕の出てるシーンでもやったのでだましだましやりましたけど、収穫は多いけど台本離すのが早いので異常な緊張感でもありましたね…僕にとってはw
代わりに普段の稽古では手に入らない『何か』は収穫できたと思うのでいいんですけど。
にしても…これはスゴイw



感覚としては、本番が収穫時期だとしたら今はまだ種を蒔いてる時期なのかな、と。
たくさんたくさん種を蒔いて出てきた芽の中から、一番シーンにピッタリなものに水をやって大きく育てていく…みたいな。

やはり舞台は面白い…キツイけどやりがいがあるw

そんな感じで稽古してますんで、お暇な方は3月の『ヒーローアゴーゴー!』是非お越しくださいませ。


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