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間島淳司の日常をプロデュース!!

まいっちんぐザビザビ

イエズス会の宣教師・フランシスコ・ザビエル。

教科書にも出てくるめっちゃ有名な宣教師ですよね。
その特徴的な外見から社会の教科書で落書きされちゃう率ナンバーワンの座をいつも争っているであろうことは想像に難くありませんねw

そんなザビエルのお仕事・宣教師。
世界各地に行ってはキリスト教を広める、というのが主な目的なわけですが、日本に来た際にザビエルは日本人のしてくるある質問に大変に困ったんだとか。
その質問とは…「そんなにありがたい教えが、なぜ今まで日本にこなかったのか」ということ。
日本のどこで、誰に教えを説いても大体の人がこの質問を返して来たそうです。

言われてみりゃ…そうですよねw
ザビエルはきっと『とても素晴らしい教えです』『貴方も信じることにより救われなさい』と、キリスト教の素晴らしさを日本人に説いたはず。
でも逆に考えれば、そんな素晴らしいものならとっくに世界中に広まってるはず。
キリスト教がいつからあるのかを聞いたら、次に出る疑問は「なんで日本には来なかったの?」ってのは実にシンプルな論法ですよね。

さらに、元来キリスト教の教えでは『洗礼を受けなかったものは皆地獄行き』なんだそうで、それを聞いた日本人は皆
「知らなくて受けられなかった祖先は、今地獄にいるの?」
と聞いてきたそうです。
教えのとおりであれば確かにそうで、実際教義的にいえば洗礼を受けていなければどんな偉人でも地獄にいることになっているんだとか。
ダンテの『神曲』の中ではソクラテスも地獄にいるんだとかなんとか…。
それを聞いた日本人は
「あなたの信じている神様というのは、ずいぶん無慈悲だし、無能ではないのか。
全能の神というのであれば、私のご先祖様ぐらい救ってくれてもいいではないか」

と言ったんですって。

キリスト教がどうとかそういうことはおいといて、この話非常に日本人らしい感性だなーと。

日本は無宗教国家だとよくいわれますが、神様という点で考えれば日本にはめちゃめちゃ神様がたくさんいますよね。
イザナギとイザナミはもちろん、アマテラスなんかの超メジャーな神様から果ては『八百万』の神々。
こんなにも沢山の神がいる国って他に例を見ないんじゃないでしょうか。
そしてたくさんの神々がいるからこそ、日本人は『神』という存在を身近に感じていたはず。
信仰心がなくても信心深くなくても、寺社仏閣に行けば心が洗われたり身が引き締まる思いがしたり、大切に使用と思うのが日本人。

キリスト教に限らず他国で信仰されてるものってほとんどが『全知全能の』『唯一絶対神』とかがいたりするじゃないですか。
その感覚が、日本人にはあまり馴染み深くないというか…ぶっちゃけザビエルが唯一神の話をしても、ピンと来ない人が多かったんだとか。
逆に「全知全能で神様が万物を創造したなら、悪がいるのはおかしくないの?」とか質問を返されて答えに窮したそうで。

この『良い事の裏側を考えたがる』ところがすごく…こう…日本人的というか…共感できるなーとw

僕なんかもよく、家電屋さんとかに買い物に行くと新商品を推しまくってくる店員さんとかいるじゃないですか。
「これのこの機能が良い」「高いのは良いんだからしょうがない」みたいな。
その話を全部聞いた上で、「じゃあ逆に、コレの良くないところってどこですか?」って聞いてみるんですよね。
それに答えられる店員さんを見ると「ああ、本当に商品のことを理解してるなー」と思うんですよね。
…文字に起こしてみると底意地の悪い話に見えますがw

「信じるものは救われる」裏側にある「信じないものは救われないのか?」という疑問。
これに疑問や不安を感じてぶつけてくる日本人。
悪くいえば底意地が悪いのかもしれないけど、信じた結果自分以外の周りの人は、祖先は救われないのか?というところに意識が帰結しているなら、とても好感の持てる話だなーと思いました。


ジャパン イズ ビューティフル。

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