ヘリクツ・テツガク2014-03-18 Tue 00:21
時々科学とか哲学の話見るのっておもしろくて好きなんですよねー。
僕らでは及びもつかないような知識を持った学者たちが雁首揃えていろいろな会議・研究をして新たな真実を暴き出す。 その道程にあったであろう理論・説を見ること。 これが楽しい。 どんなことでもそうですが、知識が深まった者・深淵を知る者は僕ら知らぬ者からすると時に奇想天外で信じられないようなことを言い出します。 マニアやオタクが同志でしか会話が成立しなかったりするのはそういうことですよね。 表面上に出てくる言葉以外の知識があることが前提で会話が成されているので持たないものからすると圧倒的に情報不足で「…は?どゆこと???」となる。 ラジオなんかで話すときはこういうことが起きないように『知らない人でもわかりやすく、楽しめるように』を心がけてトークするようにしていますが…あえてその導入と結論部分のみをつなげて言うといみわからなさすぎておもしろいんですよね。 シュレディンガーの猫の話も初めて聞いた時は「は???」と思う面白い思考実験でした。 詳細は有名な話なので各自で調べていただくとして。 『箱の中の猫は生きてる状態と死んでる状態が重なりあってる』とか言われてもねぇ…「猫は一匹なんだからどっちかだろw」と思ってしまいますがw そういうところに達して結論とする、という勇気。 この発想がすごいと思うのです。 先日「シュレディンガーの猫みたいなおもろい話ないかなー」と思って調べておりましたところ『アキレスと亀』という話を発見しました。 『走ることの最も遅いものですら最も速いものによって決して追い着かれないであろう。なぜなら、追うものは、追い着く以前に、逃げるものが走りはじめた点に着かなければならず、したがって、より遅いものは常にいくらかずつ先んじていなければならないからである、という議論である。』 という、アリストテレスの『自然学』に出てくる有名な話なんですが、要は『足の早い奴は、遅いやつに追いつけない』というパラドックスのお話。 …ね?すでに「は???」って思ってるでしょ?w わかりやすくするために物語で説明しましょう。 あるところに足の早いアキレスという若者と亀がいて、二人はかけっこをすることになりました。 普通に勝負すると勝敗は目に見えていて面白くない。 そこでアキレスは亀にハンディキャップをあげることに。 「少し先にある、あそこの木のとこから走っていいよ」 いよいよスタートの時。 二人は「よーい、ドン!」の掛け声と共に同時にスタート! グングン追い上げるアキレス。 が亀がスタートした木に辿り着いた頃には亀は同じ時間分だけ前に進んでいる。 「だいぶ詰まったな…すぐ追いつくさ」 そして程なく木のところから見た亀がいた位置にたどり着くアキレス。 すると亀は、またしても同じ時間分だけ前に進んでいて、まだ前にいる。 「あれ…まだ追いつかない???」 一生懸命走って、さらに先ほど亀がいた地点にたどり着くアキレス。 でもやっぱり同じ時間だけ進んでいる亀には追いつけない。 結局アキレスは亀に追い付くこと無くかけっこに負けてしまいましたとさ。おしまい。 さ、お分かりいただけましたでしょうか…? 足の早さが自慢のアキレスはハンデをあげたために亀に追いつけず負けてしまいました。 時速とか距離とか数学的に考えれば「◯秒後に亀を抜き去る」みたいな結論になるんでしょうが、そういうポイントでない考え方をするとこの通り。 「抜き去る」ということを考えた場合、まず『相手がある時点でいたところにたどり着く』必要がありますよね。 それが亀がスタートした地点。 でも亀も速度は違えど同じ時間だけ進んでるはずですから同じ場所にはいないわけです。 この考え方を続けていくと…あら不思議、一生アキレスは亀に追いつけないという寸法。 あくまで考え方のみ、発想の転換なので現実にはあっという間にアキレスに抜き去られるんでしょうけど、理論上は亀はアキレスに抜かれることがないのです。 『いや絶対ありえないっしょw』と頭では思うんですけど理論上は『そうだよね』と思える理論なので否定することが出来ず。 結果的に「え?え??え???」となるしかないという…超面白くないですかこれ?w アホなヘリクツこねることが多い『マジP!』ですが、たまには頭いいヘリクツもいいですよね。 スポンサーサイト
考察
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