僕とメリー。2021-10-18 Mon 00:00
昨日…もう日付変わってるから一昨日になるのか、土曜日は朗読劇『僕とメリーヴェルの7322個の愛』本番でございました!
まぁお客さんを入れずリモートでのみだったんですが、せっかく久々に朗読やったしちょこちょこと感想めいたものでもしたためておこうかなぁと。 まず最初、入り口の話なんですが…ある日突然事務所から「朗読劇の台本が届きましたのでお送りします」とのメールが。 ん?朗読?どゆこと???聞いた覚えないけど… と思ったんですがまぁ仕事として受けてるわけですし、もしかしたらなんかのタイミングでちろっと「朗読あるんですけど」みたいなこと言われて「ふーん、はーい」みたいな雑な返ししてて忘れただけの可能性もあるじゃないですか?w なので流れに身を委ねることにして台本開いてみたんですね。 そしたら複数キャラ出てきてるけどどの役をやるのかがメールには一切の記載がない。 「どの役やんねん!!」と思い、その日は読むのをやめにして、役がわかったら読ーもう、と思って一旦先送りにしたわけです。 で翌日。 ふと気になってTwitterで朗読劇のタイトルを検索すると、ウチの洲崎含め他にも数人、朗読をやる人として名前が載ってるのを発見。 読んでみると頭に「SOLO Performance READING」との記載。 …ん?SOLO…ソロ?とここでこの朗読劇が一人でやるものだということを知り戦慄が走ったのですw おいまてまてまて結構な分量あるぞ!?コレ一人で演じ分けしながら朗読すんの!?正気の沙汰じゃねぇ!! てか「どの役やんねん!」どころじゃねぇ、全役やるんだからそりゃ役名の記載ねぇはずだわ!!w とここから台本と向き合う日々が始まったわけです…いやーびっくりしたw で実際どんな感じになるのか確かめるのも含め、初見の段階から声出しながら読んでたんですが、コレがまぁ泣く話で。 悲しいだったり嬉しいだったりいろんな感情の「泣き」が含まれてる良い本だったんですね。 ご覧になられた方はわかると思いますが、この本お客さんも泣くだろうけど作中の役も泣くシーンがあるのですよ。 初見で感情入れながらそのへんもやってたんですがシンプルに涙が止まらずこりゃどうしたもんじゃろ、と。 というのもこの物語、基本は少年(女性版は少女)と宇宙船のアシストAIの2人のやりとりで構成されているんですけど、コレを一人で読むってことはAIの方も同時進行で読むわけでしょ? …AI泣いたままやるわけにいかないじゃない…?w もうひたすら読み込んで物語を頭に叩き込みましたよね、俺の中に芽生えろ!客観視!!という気持ちでw この数日後にはリモートでの稽古が待っていたのですが、その稽古も演出の方とプロデューサーと僕の3人だけというちょう少人数での稽古。 今の時代は…朗読の稽古だとここまでミクロな世界観で稽古できてしまうんですね…すごい時代だ…。 稽古は基本的にはキャラの感じとSEのタイミングなどの段取りの確認がメインで、最初にいくつかこちらから確認させていただいてからすぐに稽古開始。 お二方とも細かく直す、みたいなことはなくかなり自由にやらせていただきました。 てかその演出の方というのが毛利亘宏さんという方でして。 少年社中という劇団の主宰の方でもいらっしゃるんですが…この方の名前知ってたんですよ僕。 というのも毛利さん、仮面ライダーやスーパー戦隊で数々の脚本を担当されている方で、劇場作品とかメインライターになられる方は、我ら特オタ界隈では必ずチェックするので…名前見た瞬間「毛利さんだー!!」ってなりましたよねw でそのお話をどっかでしたいな、なんて思いながら稽古してたんですが、なんと毛利さんの方からそのお話が! 去年僕が仮面ライダーセイバーに出させてもらったんですけど、なんとその回の脚本を毛利さんが担当されてたそうで。 「サンショウウオですよねw」とか言われましてw なんたる数奇な縁。 まぁそんな話も含めリモート稽古は和やかな雰囲気で終了。 後は本番に臨むのみとなったのでした…。 ![]() 当日の間島さんの様子 本番自体は多少の噛みはあったもののこちらとしてはだいたい想定通りにできたかなー?というイメージでしたが、機材トラブルみたいなもので若干音声に不具合があったようで、ご覧になってくださった方でご不便をおかけしてましたらこの場を借りてお詫び申し上げます。 でこっからは、僕の中でのプランとか準備のお話とかを。 まず朗読をやる際に一番気をつけるのが、脳の情報処理の負担を極力減らすこと。 「読む」と「考える」と「演技をする」を同時にこなすのが我々の仕事でして、収録の場合は噛んでも録り直せばいいのでさほど影響はないんですが、生の朗読となると話は別。 そのちょっとの時間が命取りにならないよう、事前に台本に準備をするわけです。 今回は特に一人で複数の役を演じ分ける、という作業も入るので、そこも含めて準備をした台本がこちら。 ![]() 秘密、公開中。 もちろん台本も読みやすいようにできてはいるんですが、それを更に読みやすく、理解しやすいようにカスタマイズしたのがこの台本。 まず全漢字に読みがなをふる。 日本語って「生」って字でも「いきる」とか「ナマ」とか「せい」とか、読み方が違うでしょ?コレも意外と情報処理に時間がかかる要因なんです。 特に改行で単語が分かれたりするとよく間違える要因になるので、それを防ぐためにも読みがなは必須。 そして演じ分けで間違えないように役名を色分け。 基本的には2人で交互にしゃべるから大丈夫なんですが、たまーにどっちかが連続で喋ったり、AIの口調が人間っぽくなる瞬間があると「あれ、どっちだっけ?」となったりするので、それを防ぐためですね。 あともう一つ、文中に斜線が入ってるのは演技プラン。 ここは切って読んだ方が良さそうだ、みたいなことを忘れないように、視覚的にわかりやすくしてます。 これを…90ページちかくやりましたw でもこの準備怠るとタイヘンなことになるんで必須の作業なんですよねー。 あと演技面で個人的に考えたのは、AIのロボっぽさ加減ですね。 昨今は自動音声技術も成長していて、あんまりロボロボしたのは無くなってきましたが、一人で人とAIを演じ分ける便宜上多少はロボっぽくして差別化を図りたいところもあり。 かといってあんまりやりすぎちゃうと宇宙船ができる時代なのに「昔か!」みたいになっちゃうので塩梅が難しかったんですが、僕の中ではひとつ、明確なイメージがあったのでそこに向かうことにしました。 宇宙船でサポートAIっていうと、鈴木区ファンならボロッチとか想像しそうですが、実は違いまして…サイバーフォーミュラのアスラーダをイメージして演じておりましたw 僕の中では人間と共に歩み、一緒に成長してくれるAIといったらアスラーダ一択なのですよ…!w なので音域は主人公と近いラインには来ちゃうんですけど、口調と無機質さみたいなところで勝負したいなーと思って演じさせていただきました。 その方が無機質なんだけど愛情みたいなものも乗っかるかな?と思ったのもあったんですが…伝わったかな?w とまぁ様々なタイヘンな面もある朗読でやるまでは不安なんかもあったんですが、事前準備のおかげもあり無事楽しみつつ乗り切ることができました。 お客さんが入ってなかったのと、カメラ位置が遠くてよくわかんなかったのもキンチョーしなかった要因のひとつである気はしますねー、「見られてる」って感覚は、思った以上にエネルギーがあるので。 あとは僕自身が、こういう演じ分け遊びみたいなの好きなのもあるので、楽しくできたのもあるように思います。 「一人で読んでるけど!会話してるんだからココの間は詰めたい!」とか思いながらやってたんですけどそれが楽しかったってことですねw 普段の収録とはまた違って、生でやる演技も良いもんですね。 というわけで久々の朗読、ご視聴頂いた方は誠にありがとうございました! 本番は終了しましたが、10/24まではアーカイブもあるようなのでご興味持たれた方は是非ー☆ スポンサーサイト
祭り事
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