過不足なく。2023-09-28 Thu 00:03
こんにちは。
って、「今日(こんにち)は、ご機嫌いかがですか?」とか「今日は、いいお天気ですね」とかから始まった挨拶なのに、なんで本来話したかったはずの「ご機嫌いかがですか?」とか「いいお天気ですね」という情報を端折ったんだろう。 本当に相手と心の通ったやり取りをしたいと思うなら相手のご機嫌を伺ったり天気というその日その日で変わる話題で毎日貴方と違う話で盛り上がって仲良くなりたいんですよ、ということをアピールするべきだし、なぜそうじゃない、どうでもいい人とでも成立する「今日は」で終わる言葉を挨拶の定型文として残したんだろう、と、僕は常々思うんです。 ということで、長々書いた文言でお気づきの方もいらっしゃるとは思いますが、本日は! 遅ればせながら ![]() 劇場版『ミステリと言う勿れ。』を見てきたよというお話ィィ!! いやー、期間空いちゃいましたねー、我ながら誤算。 というのも公開直後はどうせ人気でいい席では見られないだろうってのと、この劇場版のエピソードって原作にあるものなので「知ってる話だからいっか」ってのも手伝って、「いつか行こう」の積み重ねでこんな空いてしまいました…という次第。 あんまないんですよ個人的に。 先に原作知ってるものの劇場版見に行くということが。 話知ってるしまぁいっかにつながりやすくて、まんまとそのスパイラルにハマった感じですねー、でも面白かったんで以下感想。 例によって如何に時間が過ぎようともネタバレはアカン!の精神で書いて行きたいと思いますが、細かな情報でさえもネタバレだ!とおっしゃる、もうすぐ公開から2週間も経つであろう作品のネタバレを喰らいたくないという精神の持ち主の方は映画をご覧になってからお読みください。 …ちょっと整くんの感じ出てる気がするなw 『ミステリと言う勿れ』はフジテレビ系列で過去にドラマ化もされた、田村由美先生による漫画原作のドラマ作品。 親のスネカジリで友達も恋人もいないけど気になったことはなんでも口に出しちゃう空気読めない系主人公・久能整くんがいろんな事件に巻き込まれては自分が感じたこと・気づいたことを言っていくと気づくと事件が解決しているというまさに「ミステリと言う勿れ」を地で行く作品。 思ったことバシバシ言っちゃうしどっかオタク気質だから長々喋っちゃうとこもあって、一般(?)の方からは「ちょっとウザい」とか「めんどくさい」とかいう評価を受けてしまう巻き込まれ系男子の物語なんですが、その結果誰も気づけなかった事実に誰よりも最初にたどり着く姿は見ていて小気味よさもありつつ、気づいた時点では言ってくれないので「早く言えよ!」といったフラストレーションさえもまた心地よい作品(どゆことw)。 今回の劇場版は、広島にある名家の遺産相続で、相続候補者たちが謎解きを迫られたときに助っ人として巻き込まれた、という時点からスタート。 まあ巻き込まれる理由もTVシリーズで出てきた、めんどくさい整くんのことを「おもしろい人だね」と評した犬堂我路という人物が差し向けた話でもあるんですが。 曰く、その家では過去にも相続にまつわるタイミングで死者が出ており、事故死ではあるもののなにか「いわく」があるのではないか、今回もそれが起こるのではないか、という疑惑から、謎解き要員兼ボディガードとして学生の女の子に依頼(脅迫?w)をされる、というあたりから話が始まります。 まぁミステリーにはありがちというと失礼かもしれませんが、遺産相続という莫大な財産が付与されるタイミングで起こる命の危機、というのはよくある話ですが、整くんは依頼された女の子と面識もなければ広島には美術展を観に来ただけ、この状況で巻き込まれていくというのが彼の性格を表している気がします。 そして話が進むにつれ事態は遺産相続という話から逸脱していき最終的には150年にも及ぶ名家の負の遺産、的な話に繋がっていくんですが…それはさすがにネタバレすぎるだろ、ということで割愛w でもこの、入り口から二転三転して最後に真相にたどり着く、というのも『ミステリと言う勿れ』の真髄でもあるんですよねー!w 実はこのエピソード、原作では事件としては3つ目か4つ目に出てくるエピソードで、ドラマ見てたら「え、この話都バスの?」って感じの話だったんですが、映画を見て飛ばした理由が納得できました。 この話…やると長いんですよw それこそ映画の尺ですからドラマでいえば2話分使うわけで、そんなんしてるとドラマの軸にした物語のいい落とし所にたどり着けぬ!えぇいままよ!と、人気が出たら劇場版で、とした意味がなんとなくわかったきがしましたw またこの話、広島の名家、という話はしましたが、その名家の敷地内に4つ「蔵」がないといけない設定でして。 「そんな場所どこにあんねん」と原作読んだときから軽く思ってたんですけど、今回の映画ではその蔵も、敷地も、原作に描かれているものがほぼほぼ完璧に用意されていて「そんなロケ地あるゥ!?」ってなるくらいの場所だったのもすごかったですね…CGとか使えばできるのかもしれませんけど、今の技術だとCGと現実の区別もつかないくらいだし、じゃあどこまで実際の場所を用意したんだろう???と唸るくらい難しいシチュエーションを再現していたと思います。 さらには役者さんの演技。 久能整くんの菅田将暉さんはまぁ言うまでもないとして。 あ、言うまでもないんですけど変人を演じるのってとても難しいんですよ、だって演じる本人が常人だったら変人が考えることは理解できないから。 でも日常を全うに生きている菅田さんが、おかしなことをいっておかしなリアクションを取ってるわけではなく、ちゃんとそこに「久能整」という人間が存在してるように見えるのはとってもすごいことだと思っていて。 TVシリーズもあって知ってるから「言うまでもない」ということは補足しておきますw で!今作ではヒロインに当たる狩集汐路(かりあつまり しおじ)を演じる原菜乃華さんが、本当にいいタイミングで涙を流されるんですよね… すごく台詞も多いし、難しい役どころだったと思うんですけど、演技ももちろんですけどその涙の流すタイミングが完璧でしたねー。 で調べたら『すずめの戸締まり』のヒロインの声やられてた方だったんですねー、まだ20歳とお若いのに素晴らしい役者さんだと思いました。 他にも柴咲コウさんだったり野間口徹さんだったり段田安則さんだったり角野卓造さんだったり滝藤賢一さんだったり、癖のあるいい役者さんが揃ってるいい映画だったと思います。 EDロール見て出てきた「ダンディ坂野」には気づけなかったけどw とまぁ、ミステリ…と言う「勿れ」と言われてるんでミステリーとは言いませんけど、最後まで真相がわからないという点ではミステリー好きの方も楽しめると思いますし、何も考えずに見て衝撃の真相にたどり着いてもよし、知った上で見直しても気づきはあるであろう映画だと思いますので、合わせてドラマシリーズの方も見つつ劇場版『ミステリと言う勿れ』もおすすめリストに入れときますw あと整くんが、物語と関係なさそうな瞬間に芯を食ったことを言い出すのも魅力ですよね。 気になった方は、モジャモジャした変人に劇場に会いに行ってみてはいかがでしょうか。 スポンサーサイト
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